熟女人妻奴隷調教 第21回
「システム3部の中村と言います。大原さんとは一緒に仕事をやったことがあるので、私がお話を伺った方がいいだろうと言うことで」
男は名刺を差し出しながら美穂の向かいに座った。
美穂の話を聞くと、中村はちょっと首を傾げるようなしぐさをした。
「大原さんと弊社は、一年近く仕事が切れているんです。連絡担当の野中も半年ほど前に退職して、今では全く関係が無くなっているんですが」
「でも、野中さんとはずっと仕事をやっていたようですし、何度か出張にも行ってますが」
「うちでは大原さんには、システムの一部をやって貰っただけで、出張に行ってもらう様な仕事は頼んではいないのです。もしかしたら、野中が他の会社に就職して、そこからの仕事ではないんですか」
「さぁ、私には‥‥‥‥」
「すみません、お役にたたなくて」
腰を上げかけた中村に美穂は思い切って尋ねてみた。
「中村さんはMTLと言う会社をご存知ですか。森本トラストカンパニーと言うそうですが」
「MTLですか、聞いたことも無いですね。それじゃ忙しいので‥‥‥」
中村は、MTLと聞いて一瞬顔をこわばらせたようだったが、直ぐ元に戻ると席を立って、慌しく行ってしまった。美穂には、どうしようもなかった。
彩香にも会えず、MTLについても分からず、美穂には夫を捜す手立てが全くなくなってしまった。
それから数日間待ったが、夫からは全く連絡はなかった。夫の携帯電話に掛けてみたが、電源が切られているか、電波の届かない所に居るかで、全く応答はなかった。しかし、またいつ、この間の恐ろしいMTLの連中がやって来るか分からない。
このまま手をこまねいていてもしょうがないので、ともかく警察に捜索願を出すことにした。もしかしたら、根ほり葉ほり聞かれて、恥ずかし経験も話さなければならないかもしれないが、出来るだけそこは伏せて、夫の行方を見つけて貰おうと思い、思い切って、美穂の住まいを管轄する恵須中央署へ出向いて行った。
事前に電話をしておいたので、直ぐに担当者が会ってはくれた。温和な初老の警察官で、美穂の話を聞き書類を作ってくれた。しかし大人の、それも男性がひと月弱連絡が取れないからと言って、事件性があるとは判断してはもらえず、積極的な捜索はしてもらえないことが分かった。美穂としても、この間のMTLでの凌辱を話す訳にも行かず、一応受け付けて貰っただけで帰ろうとした。その時、担当の警察官と美穂が話していた机の脇を、私服の比較的若い女性が通りかかった。
「どうしたの」
その女性に声を掛けられ、美穂の相手をしていた警察官が椅子からさっと立ち上がった。
「この方が捜索願を提出に来られたので、受理しました」
「で、お捜しの方は?」
「はい、この方のご主人です。でも、本部の警視殿とは関係の無い案件と思われますので」
男の警察官は早くこの女性に立ち去ってもらいたい素振りが露骨に出ていた。
「そう、でもせっかく所轄に間借りしているのだから、一度捜索願について勉強しておきたいわね。毎日あの部屋で加川さんと鼻を突き合わせているだけじゃ、何のためにここに来たのか分からないわ。違法なサイトはコンピュータ犯罪捜査室で見張っているし、加川さんも特に問題になるようなことは無いと言ってるので、私はすることが無いのよね」
「はあ」
男の警察官はどう返事をしていいかも分からないようである。女性の方が美穂に話しかけた。
「もし、お時間があるのなら、私の所でお話しして下さらない。ちょっと書類を見たら、ご主人はコンピュータ関係の様なので。私、こういうものです」
女性の出した名刺には、江洲県警本部 情報管理部長 警視 吉本奈美子と印刷されていた。まだ三十歳を少し出たくらいの、ぱっちりした二重瞼のどちらかと言うと可愛らしい容貌の若い女性に部長だと名乗られても、美穂には直ぐにはピンとこなかった。しかし、よく見れば可愛い中にも理知的なものが光っていた。
吉本奈美子は美穂を伴うと、恵須中央署の三階にある部屋へ案内した。とは言っても大きな部屋の隅を、パーティションで区切っただけの部屋だったが。
「加川さんも聞いてくれる?」
応接セットと言うほどではないが、会議室のテーブル程度のものがあり、美穂はそこに案内された。
加川はまさに働き盛りと言った感じの中年の男で、私服ではあるが、いかにも警察官らしく、躰もがっちりしているし眼光も鋭かった。しかし、全体から発する雰囲気は、優しいおまわりさんと言うより、暴力団の組員に近いように美穂には思えた。
そこで、夫が出張に行って連絡が取れないこと、仕事を請けていたSSDへ行っても要領を得なかったことなどを、かいつまんで奈美子に話した。
「警視、例えSSDの仕事をやっていたからと言って、コンピュータがらみの犯罪とは無関係で、ただこの方のご主人が家出をしただけでしょう。我々の仕事ではないんじゃないですか」
「調べて見なければ分からないでしょう。もともとこの部だって何をするかは私たちに任されているんだから」
「それはそうですが‥‥‥部長の指示とあれば出来るだけのことはしますが」
加川の態度には乗り気ではないと言うことがはっきり表れていた。
「そういうことなので、今日はこれでお引き取り下さい。何か分かりましたら、ご連絡します。大原さんも何かあったら、私でも加川警部補でも、どちらにでもいいですから連絡くださいね。そうそう、携帯の番号とメアドも書いとくわ」
吉本奈美子はさっき美穂に渡した名刺の裏に、携帯電話の番号とメアドを書き加えた。
美穂にはこの若い警視がどういう立場なのかは分からなかったが、少なくとも若いけれど階級は高いらしい。この人が捜してくれると請け負ってくれただけでも、少し気が軽くなった。
あの時以来どうしようも無い恐怖に打ち震えていたが、今日警察へ行き、若いけれど警視の階級の女性に、夫の捜索を頼んでしまったので、幾分気分的に落ち着いてきた。警察に頼んだのだから、もうあの恐ろしい組織も手出しはしてこないであろう。そのことを警察には話してはいないが、美穂は勝手にそう思い込んでいた。
数日後買い物から帰って、玄関の鍵を開けて中に入った。それを待っていたとばかり、中に潜んでいた男が美穂に飛びついてきた。そして、そのまま美穂は玄関に押し倒されてしまった。
「なんなの、誰!」
「もう忘れたのかい、俺だよ、MTLの松本だ。奥さんを迎えに来たぜ」

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男は名刺を差し出しながら美穂の向かいに座った。
美穂の話を聞くと、中村はちょっと首を傾げるようなしぐさをした。
「大原さんと弊社は、一年近く仕事が切れているんです。連絡担当の野中も半年ほど前に退職して、今では全く関係が無くなっているんですが」
「でも、野中さんとはずっと仕事をやっていたようですし、何度か出張にも行ってますが」
「うちでは大原さんには、システムの一部をやって貰っただけで、出張に行ってもらう様な仕事は頼んではいないのです。もしかしたら、野中が他の会社に就職して、そこからの仕事ではないんですか」
「さぁ、私には‥‥‥‥」
「すみません、お役にたたなくて」
腰を上げかけた中村に美穂は思い切って尋ねてみた。
「中村さんはMTLと言う会社をご存知ですか。森本トラストカンパニーと言うそうですが」
「MTLですか、聞いたことも無いですね。それじゃ忙しいので‥‥‥」
中村は、MTLと聞いて一瞬顔をこわばらせたようだったが、直ぐ元に戻ると席を立って、慌しく行ってしまった。美穂には、どうしようもなかった。
彩香にも会えず、MTLについても分からず、美穂には夫を捜す手立てが全くなくなってしまった。
それから数日間待ったが、夫からは全く連絡はなかった。夫の携帯電話に掛けてみたが、電源が切られているか、電波の届かない所に居るかで、全く応答はなかった。しかし、またいつ、この間の恐ろしいMTLの連中がやって来るか分からない。
このまま手をこまねいていてもしょうがないので、ともかく警察に捜索願を出すことにした。もしかしたら、根ほり葉ほり聞かれて、恥ずかし経験も話さなければならないかもしれないが、出来るだけそこは伏せて、夫の行方を見つけて貰おうと思い、思い切って、美穂の住まいを管轄する恵須中央署へ出向いて行った。
事前に電話をしておいたので、直ぐに担当者が会ってはくれた。温和な初老の警察官で、美穂の話を聞き書類を作ってくれた。しかし大人の、それも男性がひと月弱連絡が取れないからと言って、事件性があるとは判断してはもらえず、積極的な捜索はしてもらえないことが分かった。美穂としても、この間のMTLでの凌辱を話す訳にも行かず、一応受け付けて貰っただけで帰ろうとした。その時、担当の警察官と美穂が話していた机の脇を、私服の比較的若い女性が通りかかった。
「どうしたの」
その女性に声を掛けられ、美穂の相手をしていた警察官が椅子からさっと立ち上がった。
「この方が捜索願を提出に来られたので、受理しました」
「で、お捜しの方は?」
「はい、この方のご主人です。でも、本部の警視殿とは関係の無い案件と思われますので」
男の警察官は早くこの女性に立ち去ってもらいたい素振りが露骨に出ていた。
「そう、でもせっかく所轄に間借りしているのだから、一度捜索願について勉強しておきたいわね。毎日あの部屋で加川さんと鼻を突き合わせているだけじゃ、何のためにここに来たのか分からないわ。違法なサイトはコンピュータ犯罪捜査室で見張っているし、加川さんも特に問題になるようなことは無いと言ってるので、私はすることが無いのよね」
「はあ」
男の警察官はどう返事をしていいかも分からないようである。女性の方が美穂に話しかけた。
「もし、お時間があるのなら、私の所でお話しして下さらない。ちょっと書類を見たら、ご主人はコンピュータ関係の様なので。私、こういうものです」
女性の出した名刺には、江洲県警本部 情報管理部長 警視 吉本奈美子と印刷されていた。まだ三十歳を少し出たくらいの、ぱっちりした二重瞼のどちらかと言うと可愛らしい容貌の若い女性に部長だと名乗られても、美穂には直ぐにはピンとこなかった。しかし、よく見れば可愛い中にも理知的なものが光っていた。
吉本奈美子は美穂を伴うと、恵須中央署の三階にある部屋へ案内した。とは言っても大きな部屋の隅を、パーティションで区切っただけの部屋だったが。
「加川さんも聞いてくれる?」
応接セットと言うほどではないが、会議室のテーブル程度のものがあり、美穂はそこに案内された。
加川はまさに働き盛りと言った感じの中年の男で、私服ではあるが、いかにも警察官らしく、躰もがっちりしているし眼光も鋭かった。しかし、全体から発する雰囲気は、優しいおまわりさんと言うより、暴力団の組員に近いように美穂には思えた。
そこで、夫が出張に行って連絡が取れないこと、仕事を請けていたSSDへ行っても要領を得なかったことなどを、かいつまんで奈美子に話した。
「警視、例えSSDの仕事をやっていたからと言って、コンピュータがらみの犯罪とは無関係で、ただこの方のご主人が家出をしただけでしょう。我々の仕事ではないんじゃないですか」
「調べて見なければ分からないでしょう。もともとこの部だって何をするかは私たちに任されているんだから」
「それはそうですが‥‥‥部長の指示とあれば出来るだけのことはしますが」
加川の態度には乗り気ではないと言うことがはっきり表れていた。
「そういうことなので、今日はこれでお引き取り下さい。何か分かりましたら、ご連絡します。大原さんも何かあったら、私でも加川警部補でも、どちらにでもいいですから連絡くださいね。そうそう、携帯の番号とメアドも書いとくわ」
吉本奈美子はさっき美穂に渡した名刺の裏に、携帯電話の番号とメアドを書き加えた。
美穂にはこの若い警視がどういう立場なのかは分からなかったが、少なくとも若いけれど階級は高いらしい。この人が捜してくれると請け負ってくれただけでも、少し気が軽くなった。
あの時以来どうしようも無い恐怖に打ち震えていたが、今日警察へ行き、若いけれど警視の階級の女性に、夫の捜索を頼んでしまったので、幾分気分的に落ち着いてきた。警察に頼んだのだから、もうあの恐ろしい組織も手出しはしてこないであろう。そのことを警察には話してはいないが、美穂は勝手にそう思い込んでいた。
数日後買い物から帰って、玄関の鍵を開けて中に入った。それを待っていたとばかり、中に潜んでいた男が美穂に飛びついてきた。そして、そのまま美穂は玄関に押し倒されてしまった。
「なんなの、誰!」
「もう忘れたのかい、俺だよ、MTLの松本だ。奥さんを迎えに来たぜ」

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