縄に堕ちて第31回:女囚プレイ(8)
妙子は母屋に戻されていた。
庭に面した和室に敷かれた布団で休んでいたが、水分を摂り、やっと人心地が付いた様子だった。すでに躰にこびりついていた蝋滓はすっかり剥がされて、全身を蒸しタオルで拭われていた。
「これで、今回は終わりにしようか」
「お願いです、最後まで連れて行ってください。まだあるんでしょう」
「ああ、そうだが。妙子がもたないんじゃないかと心配なんだ」
「大丈夫です。やっと殻が剥け始めた感じ。すっかり剥いて本当の私を曝してください」
野坂はしばらく考えていた。だが、畳の上に放り出されている縄を手に取った。
「じゃあ、起き上がって腕を後ろに回して」
もう何回も通った手順だった。言われた通りにしてうつむいた妙子に、野坂は素早く縄を掛けていった。
「アア~~気持ちいい‥‥‥」
うっとりと目をつぶる妙子の肌に縄が絡みつき、後手縛りが出来上がった。
「御沙汰が決まった。10両盗めば首が飛ぶ。妙の罪はとてつもなく重い。覚悟するんだな」
また野坂はプレイに戻って、芝居がかったセリフを言った。
「はい、お受けいたします」
「立って外に出ろ。これから林の中を引き回す。人は居ないが、鳥や動物たちが喜んで見てくれる」
妙子は身を捩って立ち上がると、縁側から藁草履を履いて庭に降りた。それに続いて野坂も降りる。手にはばら鞭を持っていた。
「右に行って林の中に入るんだ」
言われた通り、妙子は一糸まとわぬ裸身を曝して、木々の間を進んだ。
道があるわけではない。足元は短い下草だけで歩き難くはなかったが、後手にがっしりと縛られているので、体のバランスが取りにくい。倒れないようにゆっくり進むが、それでもふらついてしまう。
「しっかり歩くんだ」
後ろから鞭で打たれる。
「あっ!」
妙子は身を立て直して歩き始めた。
「右だ、右に曲がるんだ」
また鞭が尻の膨らみに炸裂する。
「うっ、許して」
「だったらしっかり歩け」
鞭に追われ、妙子はよろめきながら林の中を右へ左へと歩かされた。
そのうち、どこをどう歩いているのか、妙子には見当もつかなくなってしまった。多分富士の樹海を歩いているのと同じなのだろう。
自分の意志ではなく、野坂に言われる通り右左と曲がりながら、木々の間を歩いている。樹木に遮られてどこに居るのか分からない。
鞭に追われて木の間を抜けると、その先にも木が茂っていた。
足元だけを見て、よろめきながら鞭に追われて夢中で歩いているうちに、林から広場のような所に出た。広場と言っても、林の中にぽっかりと空間が開けているだけだった。
「処刑場に着いたぞ」
野坂の声に顔を上げると、そこにデンと磔柱が立っていた。それも十字型ではなく、キの字型の男柱である。柱と横木はきっちりとはめ込まれていて、磔柱に凹凸はない。
柱の前に、下の横木とほぼ同じくらいの高さの、階段の付いた木製の台が据えられていた。車輪が付いているので、可動式なのだろう。
野坂は少し離れた所に建つ物置小屋のような所から、縄の束を持ってきた。それから妙子の後手縛りの縄を全て解いた。
「登れ」
鞭で追われるように階段を登る。その後ろから野坂が縄の束を持って続いた。
「この磔柱を見れば説明しなくてもわかるな」
妙子は小さくうなずく。
「じゃあ、柱に背を付けて立つんだ」
言われた通り妙子が立つ。
「両腕を少し広げて」
妙子が両腕を広げると、野坂はその上半身をしっかりと柱に縛り付けた。
「右腕を横木に添えて伸ばせ」
逆らうことも無く、命じられた通り、妙子は横木に腕を添わせた。そこを数か所、これもまたしっかりと縛り付けられた。
左腕も同じように縛り付けられる。一番躰に近い縄は、脇の下を通り、体ごと柱と横木にしっかりと縄掛けされた。
これで、妙子は上半身を完全に磔柱に固定されて動くことも出来なくなった。彼女はその拘束感を味わうかのように、目を閉じて俯いている。覚悟を決めた女囚の風情でもある。
両脚は台の上にある。その片方の足首をつかむと、野坂は大きく開いた。妙子は野坂が成すが儘に、逆らわずに脚を預けた。これ以上は無理と言うくらい開くと、その足首を横木に括り付けた。さらに、反対側の脚も同じように開いて、横木に縛り付けた。
「うう‥‥‥」
足先が台から離れて、体重が縄に掛かる。締め付けられる力が強くなり、妙子は僅かに呻いた。しかし、彼女にはその拘束感が快感につながる。
「よし、出来た」
野坂は台から降りると、車のストッパーを外し、台を移動した。台が無くなると、妙子を括り付けた磔柱だけが、昼間の光の中にすっくと立っていた。
「目を開けるんだ。磔られた気分はどうだ」
「高いわ。ここで処刑されるのね‥‥‥」
下の横木の高さは、野坂の肩位である。見上げるほどの高さではない。しかし、そこから自分の身長が加わるので、妙子にはかなり高く感じた。
真昼の屋外で磔にされる。いつかは経験したい姿だった。
無毛の躰を大きく開き、秘すべき所もあからさまにされている。躰に縄が食い込み締め上げてくる。妙子はその刺激に陶酔していた。

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庭に面した和室に敷かれた布団で休んでいたが、水分を摂り、やっと人心地が付いた様子だった。すでに躰にこびりついていた蝋滓はすっかり剥がされて、全身を蒸しタオルで拭われていた。
「これで、今回は終わりにしようか」
「お願いです、最後まで連れて行ってください。まだあるんでしょう」
「ああ、そうだが。妙子がもたないんじゃないかと心配なんだ」
「大丈夫です。やっと殻が剥け始めた感じ。すっかり剥いて本当の私を曝してください」
野坂はしばらく考えていた。だが、畳の上に放り出されている縄を手に取った。
「じゃあ、起き上がって腕を後ろに回して」
もう何回も通った手順だった。言われた通りにしてうつむいた妙子に、野坂は素早く縄を掛けていった。
「アア~~気持ちいい‥‥‥」
うっとりと目をつぶる妙子の肌に縄が絡みつき、後手縛りが出来上がった。
「御沙汰が決まった。10両盗めば首が飛ぶ。妙の罪はとてつもなく重い。覚悟するんだな」
また野坂はプレイに戻って、芝居がかったセリフを言った。
「はい、お受けいたします」
「立って外に出ろ。これから林の中を引き回す。人は居ないが、鳥や動物たちが喜んで見てくれる」
妙子は身を捩って立ち上がると、縁側から藁草履を履いて庭に降りた。それに続いて野坂も降りる。手にはばら鞭を持っていた。
「右に行って林の中に入るんだ」
言われた通り、妙子は一糸まとわぬ裸身を曝して、木々の間を進んだ。
道があるわけではない。足元は短い下草だけで歩き難くはなかったが、後手にがっしりと縛られているので、体のバランスが取りにくい。倒れないようにゆっくり進むが、それでもふらついてしまう。
「しっかり歩くんだ」
後ろから鞭で打たれる。
「あっ!」
妙子は身を立て直して歩き始めた。
「右だ、右に曲がるんだ」
また鞭が尻の膨らみに炸裂する。
「うっ、許して」
「だったらしっかり歩け」
鞭に追われ、妙子はよろめきながら林の中を右へ左へと歩かされた。
そのうち、どこをどう歩いているのか、妙子には見当もつかなくなってしまった。多分富士の樹海を歩いているのと同じなのだろう。
自分の意志ではなく、野坂に言われる通り右左と曲がりながら、木々の間を歩いている。樹木に遮られてどこに居るのか分からない。
鞭に追われて木の間を抜けると、その先にも木が茂っていた。
足元だけを見て、よろめきながら鞭に追われて夢中で歩いているうちに、林から広場のような所に出た。広場と言っても、林の中にぽっかりと空間が開けているだけだった。
「処刑場に着いたぞ」
野坂の声に顔を上げると、そこにデンと磔柱が立っていた。それも十字型ではなく、キの字型の男柱である。柱と横木はきっちりとはめ込まれていて、磔柱に凹凸はない。
柱の前に、下の横木とほぼ同じくらいの高さの、階段の付いた木製の台が据えられていた。車輪が付いているので、可動式なのだろう。
野坂は少し離れた所に建つ物置小屋のような所から、縄の束を持ってきた。それから妙子の後手縛りの縄を全て解いた。
「登れ」
鞭で追われるように階段を登る。その後ろから野坂が縄の束を持って続いた。
「この磔柱を見れば説明しなくてもわかるな」
妙子は小さくうなずく。
「じゃあ、柱に背を付けて立つんだ」
言われた通り妙子が立つ。
「両腕を少し広げて」
妙子が両腕を広げると、野坂はその上半身をしっかりと柱に縛り付けた。
「右腕を横木に添えて伸ばせ」
逆らうことも無く、命じられた通り、妙子は横木に腕を添わせた。そこを数か所、これもまたしっかりと縛り付けられた。
左腕も同じように縛り付けられる。一番躰に近い縄は、脇の下を通り、体ごと柱と横木にしっかりと縄掛けされた。
これで、妙子は上半身を完全に磔柱に固定されて動くことも出来なくなった。彼女はその拘束感を味わうかのように、目を閉じて俯いている。覚悟を決めた女囚の風情でもある。
両脚は台の上にある。その片方の足首をつかむと、野坂は大きく開いた。妙子は野坂が成すが儘に、逆らわずに脚を預けた。これ以上は無理と言うくらい開くと、その足首を横木に括り付けた。さらに、反対側の脚も同じように開いて、横木に縛り付けた。
「うう‥‥‥」
足先が台から離れて、体重が縄に掛かる。締め付けられる力が強くなり、妙子は僅かに呻いた。しかし、彼女にはその拘束感が快感につながる。
「よし、出来た」
野坂は台から降りると、車のストッパーを外し、台を移動した。台が無くなると、妙子を括り付けた磔柱だけが、昼間の光の中にすっくと立っていた。
「目を開けるんだ。磔られた気分はどうだ」
「高いわ。ここで処刑されるのね‥‥‥」
下の横木の高さは、野坂の肩位である。見上げるほどの高さではない。しかし、そこから自分の身長が加わるので、妙子にはかなり高く感じた。
真昼の屋外で磔にされる。いつかは経験したい姿だった。
無毛の躰を大きく開き、秘すべき所もあからさまにされている。躰に縄が食い込み締め上げてくる。妙子はその刺激に陶酔していた。

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