縄に堕ちて第12回:調教の始まり(2)
ボタンに手がかかった時に妙子はぴくりと動いたが、その後はじっとして俯いていた。
これから調教を受けるのだ。裸にされるのは分かっている。前の時は、最初は着衣のまま縛られたが、今回は最初から裸にされるのだと妙子は覚悟した。
案の定、野坂は手際よくボタンを外し、ブラウスの前を開いた。そしてそのままブラウスを脱がす。妙子も抗うこともなく、腕を抜いた。
季節は夏から秋へ移りつつあったが、まだ暑い。ブラウスの下はブラジャーだけだった。
スカートのホックも外されて、ジッパーも引き下げられた。スカートは自重で床に落ちてしまう。身に残ったのは、ブラジャーとショーツだけだった。対になった白いものである。
「ずいぶんシンプルなんだな」
いずれ脱がされるのは分かっていた。野坂が下着に執着があるか分からなかったが、前回の様子から、あまりこだわっていないようだったので、妙子はシンプルなランジェリーにした。その方が脱がされ易い‥‥‥とも、潜在意識にあったのかも知れない。
野坂は妙子の後ろに回ると、その手がブラジャーの上から胸の膨らみをつかんだ。
「あっ!」
小さく声を出したが、妙子はじっとしていた。
すぐに手は胸の膨らみから離れて、ブラジャーのフックを外し、ストラップを肩から抜いて、ブラジャーを取り去った。
胸が空気に直接曝されると、無意識に妙子は両腕で胸を抱えてしまった。
「両手は後ろに回しておくんだ」
慌てて、妙子は背後で手を組んだ。
「さて、最後の一枚だな」
妙子の前に屈むと、野坂はゴムに手を掛けて、ゆっくりと引き下げた。
<恥ずかしい‥‥‥>
すでに前の時に全てを見られているのだが、このように自由にされたまま、それも立ったまま脱がされるのは、また違った。斜めにうつむき、目をつぶってその恥ずかしさに耐えていた。
くるりと剥くようにショーツを脱がされた。
「なんだ、ツルツルじゃないか。もうぽつぽつと伸び始めているはずだが」
「‥‥‥」
「どうしたんだ」
「あの‥‥‥自分で。痛痒くなったので‥‥‥」
蚊の鳴くような声だった。痛痒くなったのも事実だが、自分で彼にされた姿を保つのが、ある意味悦びだった。
「そうか、じゃあこれからもその繰り返しだな。いっそ、永久脱毛するか」
「‥‥‥」
何も返事できずに、妙子は、さらに深くうつむいてしまった。
「まあ、急ぐ話じゃない。いずれ、調教が一段落したらだ」
野坂が離れると、ひとりでに妙子は手でそこを隠していた。
その頃になって、この部屋の様子が妙子にも分かってきた。
床は厚そうな板敷きである。
天井板は無く、屋根裏が剥き出しで、太い梁が数本通っていた。その梁には、複数のチェンブロックがぶらさがっている。
奥に角材を組んだ牢屋のような物がある。さらに、門型に組んだ柱が立っていたり、その他にも色々な台があり、中には縁台のようなものもあった。
そして、片方の壁には棚があり、妙子も知っている電マやまだ知らないその類の道具や器具、縄の束、色々な種類の鞭などが置いてあった。
野坂はそこから縄の束を、一山抱えてきた。
「びっくりしているようだな。ここは座敷牢と調教部屋だ。奴隷を調教するのに主に使っている。研究会は、また違う所で開いているが。お前も今日と明日はここで調教を受けるんだ。さてまず縄だな」
妙子は縄を受けるために、改めて背後で平行に腕を組んだ。その腕に彼が縄を巻きつける。そして、胸に回して戻し、斜めになっている縄に絡めて引き絞った。妙子の肌に縄が食い込む。
「はぁ~」
それだけで、妙子は被虐の愉悦感に、ため息にも似た声を出してしまった。
次々と縄が躰に絡みついてくる。そして肌を締め上げて喰い込んでくる。その一締め毎に、妙子はマゾヒズムの世界に入り込んでいった。
やがて、細腰にもしっかりと縄が巻かれ、縦縄も通されて、雁字搦めに後ろ手縛りにされてしまった。
「ああぁ~~」
うっとりと目を閉じて、妙子は躰中に満たされてくる、何とも言えない恍惚感を味わっていた。
その躰を野坂がだき締める。僅かに開いている妙子の口に自分の口を合わせていった。妙子もそれを受けて、二人はお互いの舌を絡み合わせて、むさぼりあった。
妙子はその快感に腰が砕けそうになり、躰を全て彼に預けてしまった。さらに深いまさぐりあいの後に、とうとう妙子は崩れるように床に膝をついてしまった。

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これから調教を受けるのだ。裸にされるのは分かっている。前の時は、最初は着衣のまま縛られたが、今回は最初から裸にされるのだと妙子は覚悟した。
案の定、野坂は手際よくボタンを外し、ブラウスの前を開いた。そしてそのままブラウスを脱がす。妙子も抗うこともなく、腕を抜いた。
季節は夏から秋へ移りつつあったが、まだ暑い。ブラウスの下はブラジャーだけだった。
スカートのホックも外されて、ジッパーも引き下げられた。スカートは自重で床に落ちてしまう。身に残ったのは、ブラジャーとショーツだけだった。対になった白いものである。
「ずいぶんシンプルなんだな」
いずれ脱がされるのは分かっていた。野坂が下着に執着があるか分からなかったが、前回の様子から、あまりこだわっていないようだったので、妙子はシンプルなランジェリーにした。その方が脱がされ易い‥‥‥とも、潜在意識にあったのかも知れない。
野坂は妙子の後ろに回ると、その手がブラジャーの上から胸の膨らみをつかんだ。
「あっ!」
小さく声を出したが、妙子はじっとしていた。
すぐに手は胸の膨らみから離れて、ブラジャーのフックを外し、ストラップを肩から抜いて、ブラジャーを取り去った。
胸が空気に直接曝されると、無意識に妙子は両腕で胸を抱えてしまった。
「両手は後ろに回しておくんだ」
慌てて、妙子は背後で手を組んだ。
「さて、最後の一枚だな」
妙子の前に屈むと、野坂はゴムに手を掛けて、ゆっくりと引き下げた。
<恥ずかしい‥‥‥>
すでに前の時に全てを見られているのだが、このように自由にされたまま、それも立ったまま脱がされるのは、また違った。斜めにうつむき、目をつぶってその恥ずかしさに耐えていた。
くるりと剥くようにショーツを脱がされた。
「なんだ、ツルツルじゃないか。もうぽつぽつと伸び始めているはずだが」
「‥‥‥」
「どうしたんだ」
「あの‥‥‥自分で。痛痒くなったので‥‥‥」
蚊の鳴くような声だった。痛痒くなったのも事実だが、自分で彼にされた姿を保つのが、ある意味悦びだった。
「そうか、じゃあこれからもその繰り返しだな。いっそ、永久脱毛するか」
「‥‥‥」
何も返事できずに、妙子は、さらに深くうつむいてしまった。
「まあ、急ぐ話じゃない。いずれ、調教が一段落したらだ」
野坂が離れると、ひとりでに妙子は手でそこを隠していた。
その頃になって、この部屋の様子が妙子にも分かってきた。
床は厚そうな板敷きである。
天井板は無く、屋根裏が剥き出しで、太い梁が数本通っていた。その梁には、複数のチェンブロックがぶらさがっている。
奥に角材を組んだ牢屋のような物がある。さらに、門型に組んだ柱が立っていたり、その他にも色々な台があり、中には縁台のようなものもあった。
そして、片方の壁には棚があり、妙子も知っている電マやまだ知らないその類の道具や器具、縄の束、色々な種類の鞭などが置いてあった。
野坂はそこから縄の束を、一山抱えてきた。
「びっくりしているようだな。ここは座敷牢と調教部屋だ。奴隷を調教するのに主に使っている。研究会は、また違う所で開いているが。お前も今日と明日はここで調教を受けるんだ。さてまず縄だな」
妙子は縄を受けるために、改めて背後で平行に腕を組んだ。その腕に彼が縄を巻きつける。そして、胸に回して戻し、斜めになっている縄に絡めて引き絞った。妙子の肌に縄が食い込む。
「はぁ~」
それだけで、妙子は被虐の愉悦感に、ため息にも似た声を出してしまった。
次々と縄が躰に絡みついてくる。そして肌を締め上げて喰い込んでくる。その一締め毎に、妙子はマゾヒズムの世界に入り込んでいった。
やがて、細腰にもしっかりと縄が巻かれ、縦縄も通されて、雁字搦めに後ろ手縛りにされてしまった。
「ああぁ~~」
うっとりと目を閉じて、妙子は躰中に満たされてくる、何とも言えない恍惚感を味わっていた。
その躰を野坂がだき締める。僅かに開いている妙子の口に自分の口を合わせていった。妙子もそれを受けて、二人はお互いの舌を絡み合わせて、むさぼりあった。
妙子はその快感に腰が砕けそうになり、躰を全て彼に預けてしまった。さらに深いまさぐりあいの後に、とうとう妙子は崩れるように床に膝をついてしまった。

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