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縄に堕ちて第2回:縄の洗礼

とうとう来てしまった‥‥‥妙子は特急列車の窓から、通り過ぎる緑の濃い景色を眺めながら思いに耽っていた。

夫が留守になると、妙子はもう我慢できなくなってきた。
[お会いしたい]
妙子の方から、何かに憑かれたようにメールを送っていた。
彼の方からは、妙子の覚悟について、しつこいほど念を押してきた。
<大丈夫です。どうかお縄を‥‥‥>
その結果、妙子が本当に大丈夫か、あるいは妙子のマゾ性などを確認するために、一度会おうと言うことになった。
やや長いトンネルを抜けると、青々とした田が広がっていた。それとほぼ同時に、間もなく江洲に着くというアナウンスがあった。

小振りなキャリーバッグを引き、改札口を抜けると、そこに彼の笑顔があった。すでに写真を交換しているので、お互いを直ぐに見つけることが出来た。
駐車場で彼のミニバンに乗り、瞳湖の近くにあるという今日の目的の家へ向かった。
「緊張してます?」
「ええ少し‥‥‥」
それ以外、二人は黙ったままだった。
瞳湖畔の温泉街を抜けたところで、林の中を縫うように登る細い道に入り、突き当りまで進んだ。そこに平屋建てのやや大きな日本家屋があった。彼はそこの玄関前に車を停めた。

「着いたよ」
二人はほぼ同時に車を降りた。辺りは雑木林に囲まれて、蝉の鳴き声に満たされている。
鍵を開けて玄関に入った。閉めきっていたためかムッとする。彼は、先に入ると、あちらこちらのガラス戸などを開け広げた。林を抜ける風が通り抜けて、やや爽やかになった。
妙子はキャリーバッグを玄関に置くと、ハンドバッグだけ持って、彼が導く和室に入った。
「ここはね、メールでも話したSM研究会の共用の家なんだ。プレーする設備や器具なんかは全て揃っている」
「はい‥‥‥」
妙子は辺りを見回した。しかし、そこにはその様な感じはなく、二間続きの普通の広い和室だった。ただ、鴨居に等間隔に金属製のリングが打ち込まれているのが、それらしい雰囲気を感じさせた。
「この家に入ったら奴隷として扱われることになっている。今回は初めてだけど。妙子さんもそういう気持ちに入って欲しい」
「はい、ご主人様」
初めて彼を<ご主人様>と呼んだことで、妙子は自然と彼に『服従する』という気持ちに入り込んでいた。やはりその性癖があるのだろう。

「よし、手始めに縄を掛けよう。実際に縛られるのは初めてだね」
「ええ、よろしくお願いいたします」
彼は開け広げてある隣の部屋に行くと、麻縄の束を幾つも抱えてきた。それを見ただけで、妙子に縄を受けるという喜びが湧いてきた。いままでは、想像や妄想で縛られていたが、これは現実なんだ、どうなるのだろう。どう自分が反応するだろう‥‥‥そう思いながら彼を見上げた。
「着ているものの上から縄を掛けるけど」
「えっ?」
「場合によっては、そのブラウスなんかに傷をつけるかもしれないが」
「大丈夫です、着替えも持ってきていますし、それほど高価なものではありませんから」
何を着て行こうかと迷ったが、ごく普通のノースリーブの前ボタンのブラウスに黒のパンツというスタイルだった。ブラウスも白いもので、初めてご主人様に会うのには、平凡で地味だったが、あえて妙子はそうした。彼の好みが分からなかったし、次回にはその好みに合わせようと思っていた。

「じゃあここに来て、両手を後に回して」
言われた通り、隣の部屋との間の鴨居の下に立つと、両腕を後ろに回して受縛の体勢になった。そうすると妙子は自然にうなだれていた。
二つ折りにした麻縄を口にくわえると、彼は妙子の後ろにまわり両肘を掴んで、腕を平行に、さらに深く組んだ。そして、その腕に麻縄を二回巻き付けた。
妙子が初めて素肌に触れた縄の感触だった。その感触を味わっている間もなく、余りの縄を胸に回して、胸の膨らみの上を通して背後に回し、斜めになっている縄に絡めて、また前に回して引き絞った。それだけで、二重に縛られて縄が躰を締め上げる。
「ああ~~」
僅かに妙子の口から声が漏れた。

さらにもう一本二つ折りの縄をつなぐと、今度は乳房の下に二回回して締め上げて縄止めをした。それだけでなく、余っている縄尻を、脇の下を通して、下の縄に絡めてしっかりと括り合わせた。反対側も同じである。それで胸にまわった下の縄が、さらに締まり、腕にも食い込んだ。
「これで後手縛りの基本が出来た。もう自由は効かないよ」
両腕を背後で縛り上げられ、その縄が躰を締め上げている。縛られた腕は全く動かせない。確かに、自由を失っていた。だが、躰を締め付ける感覚と、自由を奪われてしまったことで、長年妙子が夢想してきたことが現実になった。
「有難うございます」
思わずお礼の言葉が、妙子の口から出ていた。




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1.縄に堕ちて
2.熟女人妻奴隷調教
3.禁断の館第1話未経験の女
4.禁断の館第2話未亡人再調教
5.淫狼の生贄
6.淫虐調教別荘
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